読んでいない御仁はこちらをご一読していただきたい。
→隣の部屋に暮らしていた本当の意味で何も持てなかった不幸な底辺男
その後、しばらくして、所長が重い腰を上げて、そのおやじに貸していた部屋、つまり私の隣の部屋を掃除して整理しようと乗り出した。
私は頼まれなかったので特に働かずに、様子見していた。
所長ともう一人、新聞配達所の最故参であろうおやじが、二人で部屋に乗り込んだ。
ちなみに所長は女である。
女といっても今となっては遺伝子上にxが一つ多いことだけが認められるという程度のことである。二人とももう六十歳近くなのでは無いだろうか。
扉を開けると、盛大に悲鳴が聞こえてきた。
私はよくもまあそんな恐ろしい空間に挑んでいけるなと、この時ばかりはこの二人に尊敬の念を抱いたものである。
しかししばらくすると、一度で良いからちらっと、あの人生を躓き続けたおやじが住んでいた住空間というのは、どのようなものであったのか、確認したい好奇心が傾き始めた。
そこでトイレに行くフリをして、廊下に出て、開け放たれたドアの向こうを覗いてみた。
そこには想像を絶する光景が広がっていた。
床が高いのだ。
床が高いというのは意味が分からない表現かもしれないが、私の第一印象として飛び込んできた情報はとにかく”床が高い”だった。
理由はすぐに分かった。
全てゴミなのだ。ゴミと新聞が敷き詰められて床が50cmほど高くなっていた。
私は汚部屋とかゴミ屋敷というのを、この時初めて間近に見た。
まったく身の毛もよだつ惨状であった。
好奇心はくすぐられたが、その高い床に足を踏み入れる勇気は無かった。
まごまごしていたら所長に手伝いを頼まれるかもしれないので、そこはすぐに撤退した。
私の部屋にねずみやらゴキブリがよく出現した理由がよく分かったのだった。
しばらく外に出て難を逃れ、作業が終わった頃に帰ってみると、その部屋は綺麗に片付いていた。
そして扉に一枚の注意書きが貼り付けられていた。
『○○さんへ。もしここに戻ってきても、この部屋を使う事は許しません。警察に通報します。』
→見るに耐えない男と見るに耐えない女の見るに耐えない恋愛事情
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