私は貯蓄額を考えると「どちらとも言えない」ミニマリストだが、毎月の生活費や収入を切り取って考えると、圧倒的に「貧乏な」ミニマリストだ。
生活費と収入はそれぞれどれくらいかというと、それぞれ5万円前後というところでここのところやりくりしている。
ではその生活を一部始終俯瞰で見たとして、月5万円で生活している人に見えるかというと、たぶん見えない。
毎月20万円稼いでいても、もっともっと切り詰めた生活をされている人はごまんと居られるだろう。
ミニマリストは、お金をそんなに稼いでいなくとも、お金に余裕がある。
ミニマリストの強みというのは、お金をかけないところには全くかけず、お金をかけるところには大胆にかけられるところだろう。私の場合、寝具や必要最低限の家電、PCやスマホ等には、お金を惜しまない。
新しい生活に新たに”自炊”という項目が増えてからは、調理器具や冷蔵庫にもお金を惜しまずつぎ込んだ。
惜しむ理由が見つからない。
一度買えば実に長く使える物たちで、長く使えるということは、下手なものを使い始めると長い間その呪縛から逃れられない。
硬いマットレスを安く手にいれてしまうと、腰の負担や安眠の阻害を強いられながら5年10年と我慢してしまう。
使いづらい調理器具や、中途半端な性能の冷蔵庫を、安さに目が眩んで揃えてしまうと、不便だ不便だと薄々感じながらも、やっぱり5年10年と使えてしまうので使ってしまう。
その他家電やPCやスマホも同じ理屈である。
なので友達などが家に来ると、立派な冷蔵庫使ってるなとか、いいノートパソコンやスマホ使ってるなとか、王様みたいなマットレスで寝てやがるなとか、時々言われるが、別に浪費しているわけではない。
それ以外の部分に一切使ってないだけである。
服などはほとんど買わない。
気に入った数セットがあれば十分。
誰も私のようなおっさんに、色んな形の奇抜な色使いの流行りのサイズ感の様々なテイストのレイヤーや外しを、時計やベルトといった小物をチラ見せさせながら毎日気分に応じてコーディネートして欲しいとは望んではいないだろう。
シンプルで自分のスタイルが一番良く見える服がわかってたらそれで良いと、親しい女性に聞くと男性にはその程度のものを求めているようである。
他にもお金をかけたくない部分を挙げ始めたらキリが無い。
食事を貧しくはしたくない。
品数や栄養面や満足感にはこだわりたい。
がそれは、食材の価格とは関係ない。
安い食材を使うのが貧しい料理では無いし、高級食材を使えば豊かな食事ができるわけでも無い。
家や車を買うと大変である。
酒・タバコも大変な呪縛であり、ギャンブルなどもってのほか。
楽しみが無いわけじゃない。
お金を使うことで楽しみを追い求めるから、貧しくならないといけなくなる。
ミニマリストは、お金を使い、物や事を収集するという行為自体を娯楽としないので、あまりお金を使わずとも満足して生きていける。
ミニマリストはお金がなくとも、お金に余裕があるというのはそういうところから由来するのだろう。
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