私は「自由」という言葉は好きだが、この、「大金」というワードと「自由」というワードが1つのセンテンスの中で同時に使われると、にわかにいかがわしい響きを帯び始めるなと常々思っている。
私は昔ネズミ講の誘いを受けたことがある。
人は、人を罠にかけようとする時、よく「大金」と「自由」を同時にちらつかせる。
初期投資として数万円の教材を購入すれば、あとは大金を生む我々のシステムの中に入れる。
そうすれば半年間働いて後の半年間は海外のリゾート地で遊んで暮らせるよ。
大金と自由は、このたった数万円の教材を買うことで手に入れられるよ。
信じられなければまずは今度の集会に参加してくれ。
そういうような事を言っていた。
ネット上でもそういう勧誘方法はよく見られる。
情報商材を売りさばくアフィリエイターは、いかに自分が大金を掴み、いかに自分が自由を手にいれたかをまずできるだけ大げさに読者に伝えることから始める。
なぜかというと、それが効果的であるからだ。
自由と大金を手に入れたくない人は居ない。
自由と大金を望むのは別に良いだろう。
私も、自由と大金を差し上げると言われたら、ありがたく頂戴する。
気をつけたいのは、「自由」と「大金」は、まったく別々の経路で手にはいるものであるということだ。
自由と大金は、切っても切り離せない双生児のようなシチュエーションでは無い。
「大金を手にいれること=自由を手にいれること」という壮大な誤解は、世界中で席巻していると言える。
大金とは何か、というと、説明は必要無いだろう。
大金である。
では自由とは何か、というとかなり哲学気取りの表現になってしまうが、いうなれば、束縛の中でも、外でも、自らの意思で行き来することができ、中から外を見ることも、外から中を眺めることもできるような感覚の中で生きることであろうと思う。
自由になるのに、一切の束縛を拒絶し、断ち切り、根絶させるような必要は無い。
縛りは合っても無くても良い。
良いが、その縛りが、自分をがんじがらめに縛りあげるような強烈な機能を発揮しないようにすることが必要である。
仕事があっても自由にはなれるはずだ。
私も”働かないミニマリスト”などと自称しながら、毎日せっせとキーボードを叩いている。
しかし、明日休んだら信頼や首が飛ぶような職場にはストレスがありすぎる。
仕事に職場に張り付いていないでいいようになるために考える方法論としては、大金を手にいれて達成するよりも、今の仕事が無くなると即座に傾くような生活自体をどうにかするほうが近道である。
一人なら一人で、夫婦なら二人で、知恵を出して考えれば、自由はすぐにでも手にいれることができる類のシロモノである。
子供がいても自由にはなれるはずだ。
子供が居るから自分たち親は常に、こうあらなければいけないなんてゆう取り決めを、24時間遵守し、365日維持することなど無い。
支え合うというのは、自分の100%の努力を引き出して相手を保護し、相手に100%の努力を提供させて自分を補助してもらうことでは無いだろう。
それは支え合いというより、張り詰め合いという感じがする。
夫婦で話し合って、お互いがお互いを楽させ合って、緩め合って、知恵を出し合って生活したり、子供を育てれば良いはずである。
自分を縛ろうとする縄は、確かに各所に、無数に存在する。
それら全てを頑なに避けて拒絶しながら生きるのは、ほとんど不可能である。
そもそも自分をどこかに縛り付ける縄が一切無い状態では、人は自分がなんのために生きているのか分からなくなり、大抵の場合精神に異常をきたす。
しかし、縄に縛られはじめると、にわかにがんじがらめになりがちなのは、その縄を自分で勝手にきつく結びつけすぎているのが原因で、本当はその縄のひとつひとつは、ゆるく結びつけるも、きつく結びつけるも、本人たちの意思に委ねられている。
ゆるく結びつけて、少し縛られてみたり、ある時ふと思い立って解いてみたり、またその縄を引き寄せて結びついてみたりできる、そういう状態を自由と言うと思うのだ。
そう考えると、大金さえあれば自由が手にはいるかどうかと考えると、難しいという結論に至るだろう。
仕事は確かに減らせるだろうが、人間関係はどうか、夫婦関係はどうか、親子関係はどうか、自由であるかどうかというのを、仕事をしているかいないかで判断するのは早計すぎる。
仕事という縄を解けても、人生には無数に縄が存在する。
そのひとつひとつを、自分にどういう固さで結びつけるのか?
またその結び加減に対して、周りの人間はどう理解を示すのか?
そのさじ加減が、自由という状態を左右する。
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