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ある”元”新聞配達員について
2017年1月16日月曜日

酒も煙草も好き、が生きにくくなる時代

自己紹介でも書いてあるが、私は酒を飲まない。
普通酒を飲まない理由として主に挙げられるのは、酒を美味しく感じないとか、酒に弱いとかだろうが、私の場合、酒を美味しいとも美味しく無いとも思わない上に、いくら飲んでも酔うという感覚を味わった事が無いというのが理由だ。顔色ひとつ変わらない。
美味しいとも美味しく無いとも思わず、酔いもしないなんて、なんとも楽しみようが無い。
うまくなくてもせめてへべれけになって辺り構わず陽気に騒いだりするほど気分が上がるのならよいが、アルコールの力でそういうタガが外れるということがどうにも起こらない。
顔を真っ赤にして大声で陽気に騒いでいる酔っ払いを見ると、一体そういう人たちは、どんな気分を味わっているのかと、一度体験してみたいようにも思う。

しかし酒を飲まないおかげで何かと気が楽だ。
お金が浮くというのはもちろんだが、精神的にも”飲みたい”という衝動を抱えて生きると、飲めるタイミングというのを常に測りながら生活を組み立てていかねばならない。
特に仕事に運転免許が絡んでくる場合やっかいだ。
自分では大丈夫と思ったタイミングでも、ふとアルコール反応が出る事はありえるし、出てしまえばいまやこのご時世、一発首になってしまう。

煙草も同じような理由でやらないのだが、酒も煙草もやらないというと、楽しみを知らない、と言われた時代があったのは確かだが、今となっては、しがらみが少ないと解釈したほうが正確だろう。
そういえば私の気のせいかもしれないが、最近の映画やドラマなどの中では、登場人物が格好よく演出して煙草や酒を扱うシーンをあまり見ない気がする。
昔の作品の中では、ひっきりなしに酒か煙草がスクリーンのどこかにあって、それがクールさや渋さの象徴だったような気がする。

時代とか価値観というものは流行に引きづられて動いていくもので、それは大抵ある方向に大きく振れた場合、次に来るのは逆方向への強い運動エネルギーである。
新しい要素は大衆の興味を掻き立てるから、扇動するものはさらにそこに熱意を注ぎ、おそらく今起こっている、またこれからさらに加速していく動きは、逆に行き過ぎた反アルコール・タバコの反動的な流れなのだろう。

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