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ある”元”新聞配達員について
2017年1月21日土曜日

新聞配達という仕事は、底辺の職種かどうか2

配達業務に関して引き続きつらつらと書き綴っている。
郵便配達のバイトは給料がよく、仕事時間も実に常識的でオススメであることは前回書いた。
参考までに具体的な数字を挙げておくと、郵便配達をしていた頃の平均的な残業時間は、私の場合だいたい10時間前後くらいだったように思う。それで給料は手取り25〜30万の間、残業が増える月(12月など)は残業を20〜40時間やって、30万〜40万という感じだった。

では郵便配達のバイトのデメリットを強いて挙げるとすると、まず思いつくのはその仕事のリスクの大きさだ。
バイトと言っても、職員との仕事量や仕事の質の上で求められてくるものはほとんど変わり無い。
現金も扱うし、書き留めや特別送達といった特殊郵便もことごとく全て取り扱う。
腰には1台10万円もすると言われる携帯端末や小型コピー機を抱えて、個人情報や重要物、代替の効かない品物を満載して配達するのは、同じ配達業務でも責任の大きさは新聞配達の並では無く、職場に流れる緊張感も比べ物にならない。

それに営業実績も一般の営業職ほどでは無いだろうが、配達業務のわりには強く要求される。
配達をしながら客に声をかけて営業実績を挙げつつ、定時で仕事を終えるためには、やはり2年、3年経験を積まないと追いつかないくらい、覚える仕事の量は多い。
確かに時給1500円はもらわないと割に合わないといった感じではある。

その後新聞配達をしてみて、いかにこの仕事が単純作業であるかを感じたものだ。

私は仕事に対してやる気が無いわけでは決して無いが、熱意は無いので、頭を使わなければ使わないほど向いている。
新聞配達というのは慣れてしまうと、すこしおおげさに表現するならば、ほとんど無意識でやれてしまうほどの単純作業である。
人としゃべる事もほとんど無い。
職員どうし顔を合わせる時間も極めて少ない。
仕事始まりから終わりまでに使う気力の量が、極端に少ないように思えるのが、私がこの仕事を続けているだらしのない理由だろう。

その分体力は使う。
スタミナを消耗するという意味ではなく、暑さ寒さ雨風を耐える忍耐力とか、そういうものが必要というか、そういうものに慣れる精神が必要になってくるが、大仰に語るほどの大したものでもない。

例えばみなさんが、雨の日に車で走っていて、カッパを着て雨に打たれながら配達している配達屋がバイクを走らせているのを見たら、大変だな〜と感じるかもしれないが、ああいうものは実際雨の中でバイクを走らせていると、案外なんとも思っていないものなのだ。
私も自分のことを棚にあげて、雨の中を配達している同業者や郵便屋を見ると、大変そうだな〜などと思ってしまうことがあるが、自分が雨に打たれていたとしても、多少作業がしづらいだけで無心でやっている。

もう少しだけつらつらと書き足りない事があるような気がするので、もう一回くらいだけ持ち越しで書かせていただこうと思う。

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