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ある”元”新聞配達員について
2017年4月11日火曜日

夫婦の間に当たり前のように存在する”小遣い”という制度が理解できない

多くの夫婦の間での取り決めでは、奥様が財布の紐を握って、旦那は月々決められた小遣いの中で自分の好きなものを買う、というようなルールが存在する場合が多いが、こういうルールは無いとダメなものなのであろうか?と感じる。

それほどまで世の中の男性というのは、金の勘定というか、家族が不自由せずに生きて行くための見通しを自分で考えられないものなのだろうか。

どの財布から出ようが、どの口座から引き落とされようが、出元は一緒である。
全て二人の有限な金であり、旦那さんが自分のために使うお金、奥さんが自分のために使うお金、などという線引きは必要無く、家族の財産を切り崩していることに変わりはない。
二人のお金であるから、お互いの買い物は、全てお互いに跳ね返ってくるものであり、例えば小遣いが増えたと喜んだところで、大元の給料が変わっていないのなら、結局家計を切り崩しただけであり、それで喜べる短絡さがあるとしたら、想像を絶する単細胞である。

しかし、タイトルでは「理解できない」などと言っているが、そういう男性が数多く存在することも強く実感している。

例えばこれはかなり昔、郵便局の職場の人間の世間話が聞こえてきた時の内容である。

その男性は結婚していて、それもわりと新婚で、小さな子供のかわいさを自慢したりもするほどうまくやっているように見えるのだが、パチンコ好きであった。
ある時、これは郵便局の給料の仕組み上起こる特殊な状況なのだが、ある条件下で2ヶ月分の給料が重なって振り込まれることがある。
この状況になったその男性が、冗談で、とは言い切れないほど真剣に同僚に計画話を打ち明けていたのだが、それによると、奥さんには何も説明せずにいて、ある月給料が二ヶ月分振り込まれる。
それに奥さんが気づいた時、しらばっくれて「ほんとだ間違いか何かかな?職場で聞いてみるよ」と話す。
その後自分で一ヶ月分の給料を引き出しておいて、奥さんにはアレはやっぱり間違いで、一ヶ月分は返却したと説明する。
そうすることによって、この一ヶ月分の給料をまるまる自分の小遣いにすることができるから、これでパチンコができる、というのである。

断っておくがこの男性は、決して特別な悪人などでは無い。
奥さんのことを愛しているであろうし、子供のことも愛している。
郵便局に努める、なんの特徴も無い、パチンコの好きな、ごくごく普通の男なのだ。
しかし、そういう普通のサラリーマン、家族を普通に愛する一家の大黒柱は、奥さんの居ない場所では、こういうことをわりと普通に考えているものなのだ。

奥さんが「小遣い」という制度を設けなくてはいけなくなる理由も、実は理解できる。
それは理解できるのだが、だからといって小遣い制度が理解できるとは言えない。

この感じから行くと、男というのは、バカすぎやしないだろうか?
一ヶ月分の給料がまるまる自分の懐に入って、好きなことに使える、やった〜嬉しいってそれ、何にも自分の人生にとってプラスは無いではないか。

つまり、タイトルに書いた”小遣いという制度が理解できない”という言葉は、少し語弊があって、本当の言いたいことは、”小遣いという制度が必要なくらい男がアホなのが理解できない”という意味なのである。

それが言いたかった。

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