新聞配達員にとっては憂鬱な雨であるが、配達が無ければ雨音というのはしとしとと心休まる音ではある。
傘立て。
玄関にテンプレートのごとく立ち振る舞うこのインテリアの、なんとも目障りというかなんというか、これ以上どうしようも無いのかという感覚は、貴方もお持ちでは無いだろうか？
傘立てという物に関して、邪魔だとか機能が限定されすぎているという弊害以前に、どんなデザインの物を選んだとしても、必ずダサいという事を主張しておきたい。
傘立ては、どんな店でどんな物を選んできたとて、それを玄関に置いた時点でもうダサい。
これは絶対である。
傘をスタイリッシュに収納する術など無いのだと、まず開き直る所から始めて欲しい。
それは傘とても同じ事で、傘になどこだわりやデザイン性を求める事から止めてしまえば、結局はビニール傘が最もシンプルでスマートなチョイスなのじゃないかという所に行き詰る。
要するに私はビニール傘を玄関に無造作に引っさげて置くという所で、傘に関する収納にケリをつけてそれ以上を求めることを辞めてしまった。
これが答えだとは思えないが、少なくとも私は、傘立てという名前の、無闇に重たかったり大きかったりするくせに機能が傘を立てることにしか能の無い長物に別れを告げることには成功した。
いくら気をつけても傘は盗まれる。
そんなものにお金をかける必要は無いし、そんなものを置くためだけのインテリアなど、いらない。
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