もしもの時、というような事を考え備えるのは必要な事だが、それも行き過ぎると、現在を犠牲にして、未来のために今はとにかく我慢、というような思考回路になってくる。
具体的に予想できる範囲の人生の転機や天災、事故、病気などに対して、具体的な目標や目処を立てて備えるのは良いが、漠然と「何かあった時困るかもしれない」というような、ただの闇雲な不安心で、今現在をきりきりと締め付けるような行為は、損なだけでリターンが少ないように思う。
無駄な物は買いたくないし、余計なアクションは起こしたく無いが、心が動きかけた時の、闇雲なブレーキが、習慣化してしまっていては、とにかく安全なだけで開放感が無い。
目標や目処は早々に立ててしまって、引き締めてしまう部分と、緩めて良い部分を自分の中で明確にしておく。
これは早ければ早いほうが得だ。
未来は何が起こるかわからない、という思考が行き過ぎると、この目標設定に関しても、分からないから今決められない、その時になるまでじわじわ悩み迷いながら様子を見て決める、ということになり、結局ずっと不安要素を未解決のまま抱えていなければいけない。
どうせ未来が分からないならば、自分で線を引いてしまって、それを超えるか超えないかで判断をし、その判断に過度な不安を抱かない。
それが気持ち良く生きるコツでは無いだろうか。
これは長期的に見てもそうだし、短期的に見てもそうだ。
例えば節約して貯金するにしても、給料日の次の日には、貯金する額と使って良い額が決まってしまっているほうが、ずっと心は楽なのだ。
どこまで節約できるか分からない、とりあえず猶予をもたせて、とか、保険をかけてこれくらいは幅をもたせて、とか、そんな未確定要素をいつまでも心にひっかからせておくのは面倒だ。
また貯金する額も、できるだけたくさん貯めたいから、余ったら余っただけ貯金する、そのためには毎日できるだけ節約する、というような事では、永遠にガリガリガリと一番大事な”今現在”を、未来のために削り続けないといけない。
今現在楽しければそれで良い、というような破滅型の発想をオススメしたいわけではないが、未来のために生きているわけでも無いのだから、どうせ何が起こるか分からない未来に過度に思い煩うことなく、悪く転ずることもあれば、良く転ずることもあるのだしと割り切って、適当に線引きをしたら後は、好きなように自由に振る舞えば、それで良いでのは無いだろうか。
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